爆乳政治!! 美少女グラビアイドル総理の瀬戸内海戦記☆西海篇
第7章 山口 最期の日
一方、東部戦線では東京国府の軍団が大坂湾決戦に臨み、イザナミからの対小惑星隕石砲で畿内軍閥を降伏させたが、彗星の破片・ペルセウス座流星群が降り注ぐ8月13日、葉山次官による第一次東京クーデター「八月事変」が勃発。関西も極度の混乱状態に陥り、方広院・許國鋒(陸軍砲兵少校)らが降伏に反対して暴発、彼らの行動を阻止するため宇喜多・長船・亀井らが戦う。こうした中、関西から空路で東京を目指す吉野首相に対し、江上護智斎の娘であった蓮池夏希(参謀科大尉)が裏切り、首相の搭乗機を爆破して暗殺を狙うが、首相は陸路で脱出。首相不在の九州に着陣した蓮池大尉は、同志の城原詮二郎と合流して、亡き父の「江上軍」を再興、大宰府の戦いに臨むが、美保関少弐が猛反撃で時間を稼ぐ。
星川初や十三宮メーテルリンク勇(とさみやMaeterlinckいさみ)らの活躍により、首都圏でのクーデターは短期間で鎮圧され、九州にも禅定門念々佳の官軍が反乱討伐に迫りつつあった。大宰府陥落に失敗した江上軍は1箇月後、決戦となる八女の戦いで遂に諫早利三を討ち取ったが、6年前の九州政変でも江上撃滅に定評のあった陶山聖尚が、1万の増援を連れて官軍に合流。陶山将軍・美保関少弐・禅定門念々佳に完全包囲される中、乱戦で死に掛けた蓮池大尉は、城原准将に救い出され失踪。二人の消息は蓮池冬弥によって闇に葬られ、これを以て、八月事変の九州余波である内乱「鎮西騒動」も平定された。
光復23年3月、雲母日女の生前譲位を受けて、皇太弟の西宮堯彦(にしのみや たかひこ)親王殿下(選帝侯爵)が新皇帝に即位し、元号は「聖徳」に改元された。聖徳元年同月、吉野首相・陶山兵部卿(すやま ひょうぶきょう)を担いだ十三宮勇が、無血の第二次東京クーデター「青鳥事変」を引き起こした。十三宮勇は極めて確信犯的な「平和主義者」であり、彼女らの目的は…徹底的な破壊によって人間世界を、「二度と戦争できないレベル」にまで疲弊させる事だった。吉野・陶山の古巣である九州鎮台を頼る十三宮勇に対し、現地で隠居していた宇都宮宗房が計画に反発して軍事行動、豊前城井(きい)川航空基地(築城 ついき)の爆破など妨害工作を謀る。なお西海・長周戦争において畿内軍閥や救世旅団と契約し、暗躍した傭兵「城井宗房」は、この人物とも言われている。