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爆乳政治!! 美少女グラビアイドル総理の瀬戸内海戦記☆西海篇

第7章 山口 最期の日


 そして松本課長は、首相保護・クーデター鎮圧の名目で、大宰府を占拠しようと謀ったが、首相派の支持を得られず、大宰府守備隊の諫早利三(海兵少佐)に討伐されて滅亡。一方、江上慶也は「江上護智斎」と号して決意を新たにし、筑後八女(やめ)・糸島半島・唐津湾に転戦して反乱を継続したが、対馬から上陸して来た陶山聖尚に追撃され、敗走中に絶命。この政変の結果、九州鎮台の吉野五人衆は全滅し、彼らと松本国香を枢軸とする軍政体制は完全に崩壊。反乱平定に活躍した諫早利三・陶山聖尚らが鎮台を守護し、諫早少佐に信任された吉増秀典が陸海空の将軍を統制する、「円卓会議」形式の新体制が構築される事になった。「大宰府の大天狗」國香は、吉野菫の才能を評価しており、彼女の利用価値を認識した上での専横だったとも言われる。

 光復20年8月13日、星川軍閥の浦和連隊副将である岩月愛(いわつき あい)らの尽力により、東京国府と星川政権は『埼京防共協定』を締結し、相互の平和友好・不可侵・中立・領土保全などを約束した。半年後の光復21年春、中華ソビエト共和国が朝鮮人民共和国に武力介入した結果、光復停戦協定はその効力を失い、日本列島での戦争を禁止する国際法的根拠が薄弱化した。この事態を受けて日本帝国は、列島の「天下統一」には武力行使も辞さない方針を決定し、畿内軍閥などに対する開戦準備を進めた。九州鎮台は、畿内軍閥との「国境」最前線である、周防長門の確保・守備を最優先任務に定めた。

 山口自治体の県令(知事)を務める飯田長門は、西海州政府と協調し、長州を「日本帝国山陽州」に編入する手続きを進めていた。しかし、議会での質疑応答に登壇した際、極左テロリスト「日共残党」の難波香奈に襲撃を受ける。飯田県令は死の直前、駆け付けた赤根健(あかね たける)議長に、本件が宇喜多清真ら山陽軍閥の策略であろう事を伝えた。現職死亡に伴い、副県令の杉良運が新県令に予定されたが、赤根議長は、宇喜多派に近いとされる副県令の関与を疑い、彼の県令就任を阻止せんとした。ところが、その赤根議長も小郡(おごおり)駅(新山口)視察の帰路に、心不全で急死し、杉県令の繰り上げ就任が実現してしまう。
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