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お菓子の魔女の言う事には。

第2章 お菓子の魔女の正体は。


時を遡ること、少し前。
実習以降、用事があると即座に帰宅していた快。おかげで話し足りないらしいアイが騒がしくて本当に面倒臭い遊作ではあったが、解析時はスピーカーを切って作業に没頭していた。

『俺のデータはほぼ破損してるって言ったじゃーん』
「お前の事以外で分かる所がないか探しているんだ」

モニターでは、ハノイとのスピードデュエル以来、データストームやPlaymakerへの憶測が飛び交っていた。ネットニュースが流れたり、掲示板に次々と書き込みがされたりする中、殊更に多いのはPlaymakerの目撃情報。と言っても遊作自身はハノイの出現後しかログインしない為、アバターの外見がそっくりな偽物が現れたという事なのだが。

『本人がないっつったらないと思うケド~』
「五月蝿い」
「(喧嘩するほど何とやらだな…)そういや、前にマドレーヌくれた子とは最近どうなんだ?」
「どう、とは?」
『名無しはバイト先がデュエル大会するとかで、最近すぐ帰るゾ。いつものと違ってリンクヴレインズのスペース借りるし、お菓子の魔女と愉快な仲間たち~とかって他の従業員もデュエル担当増やすらしい。SOLテクノロジー社とコラボってヤツだナ!』
「はは、アイの方が詳しいのか」
「…興味ない」
『って言うか寝てるもんなオマエ』
「消されたいならハッキリそう言ったらどうだ」
『ギャー!?悪かった!!データ爆散とか止めろよォ!!』
「ふん」

解析作業に戻る遊作だったが、ふとネットワーク上に見覚えのあるプログラムを発見する。

「…! この侵入プログラム、ハノイの騎士!?」
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