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【WJ】短編 -2-

第12章 【裏】検証、轟焦凍の場合/轟焦凍


「アンタほんっと懲りないね!」
「だって気になったんだもん。」


 以前、爆豪くんが惚れた相手にどんな反応を取るのか気になって、爆豪くんにキスした事があった。検証の末、爆豪くんは惚れた相手に対しても容赦が無いという事が分かった(性的な意味で)。あの時は消太くんが助けに来てくれなかったら最悪なロストバージンを迎えていただろう。以降、爆豪くん相手に個性を使う事は私の中で禁忌となっている。


「気になったんだもんって…アンタねえ。」
「ここまで来ると逢崎さんの好奇心も考え物ですわね。」
「個性の発動条件とは言え、やっぱり生で人がキスしてるん見るんは恥ずかしいわー!」
「ケロケロ。キスした当人よりもお茶子ちゃんの方が照れてるわね。」


 私にとってのキスは個性を使う為の行為に過ぎない。だから、今更恥じらいだとかそういうのは全く無い。というかそもそも、キスに対して元々恥じらいがあったのかどうかすら怪しい。個性に目覚めてから手当り次第キスしまくってたもん。


「お茶子ちゃん。見るのが恥ずかしいなら、する側なら案外大丈夫だったりするんじゃないかな?」
「えっ!?」


 困惑の表情を浮かべオロオロするお茶子ちゃんが可愛くて、ついからかいたくなった。私、人のこういう顔好きなんだよね。


「私、男とか女とか気にしないし。」


 お茶子ちゃんの頬に触れると、触れた指先からお茶子ちゃんの体温が伝わった。凄く赤くなってる。


「オイ。」


 私のおふざけを止めるのはてっきり響香ちゃんだと思っていた。けど、お茶子ちゃんの頬に触れる私の手を掴んだのは響香ちゃんではなく、轟くんだった。
 そして掴まれた手は離される事無く、そのまま強引に手を引かれ、轟くんにその場を連れ出された。


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