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恩讐の花嫁 【Fate/GO 巌窟王 夢小説】

第1章 監獄への招待




「と言う訳で、キミにはこの、ダ・ヴィンチちゃん特製の、計測器を設置しに行って欲しいのだよ!」
「えっと……、ハイ。」
 そう、ダ・ヴィンチちゃんに言われて、私は手の平に乗るぐらいの計測器を手渡された。

「どういうワケですか……?」
 呼び出されて、開口一番に用件のみを告げられるのは、別に慣れていないわけではない。むしろ、小さな要件であれば、普段からこんな感じだ。

「“新宿”を解決して早々で悪いんだけどね。説明しよう!」
 そう言って、ダ・ヴィンチちゃんことレオナルド・ダ・ヴィンチ氏は、ようやく説明を開始してくれた。この場にいてくれるマシュは、「順番が滅茶苦茶ですよ……」と、順当なツッコミを入れてくれているが、稀代の天才の前には、そんなことは全く関係ないのだろう。

「以前解決した特異点に、冬木市ってあったよね。特異点Fだよ。」
 随分と懐かしい地名を聞いた。元は人口もそこそこの、平和で平凡な日本の都市だったらしい。
「はい。」
「そこにね、妙な“揺らぎ”が観測されたんだ。」
 その言葉を聞いて、私はドキリとする。
「それって、マズイんじゃ……!?」
 もしかして、また“新宿”のような事態になるのではと、身構える。

「ううん。そこまではいかないと思うよ。というか、それは無い。」
 私の心配を、ダ・ヴィンチちゃんはあっさりと否定した。
「えっと……?」
「魔神柱の気配も無いし、それほど大きな力は、今のとこと観測されてない。多分、人理復元の余波みたいなものが、出てるんじゃないかな。でも、カルデアとしては、それを丸々放置するワケにもいかない。だから、観測だけを行うことにしようと思うんだ。あ、ちなみに計測器を仕掛ける場所は、『変動座標点0号』の『大空洞』ね。」
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