第15章 第3部 Ⅰ ※R-18
「ふふ。センパイの話は、何度聞いても本当に面白いです。いつまでも聞いていたいぐらいですが、もう夜の10時を過ぎました。これ以上私がここにいると、センパイの体に障ってしまいますね。名残惜しいですが、ここで失礼します。おやすみなさい、センパイ。また明日。」
「ううん、そんなに気にしなくていいよ、マシュ。それに、久し振りにたくさん話せて、私も楽しかったよ。おやすみ、マシュ。また明日。」
「はい。ではまた明日、食堂で! センパイ、この後はもう何もせずに、きちんと睡眠を摂ってくださいね。」
「……はぁい。可愛いマシュに言われちゃ、仕方ないね。」
「……もう、センパイ。からかわないでください……。では、これで。」
マシュは、少し照れたようにそう呟きながら、私の部屋を後にした。相変わらず、可愛い我が後輩にして、サーヴァント。今は不調で戦闘こそできないけれど、それ以外のサポートは完璧にこなす、大切な存在。私は、可愛い後輩を廊下まで見送ってから、自室へと戻った。
「寝ようかな……。」
本当は、タブレットで動画でも観ようかとか考えていたけれど、マシュにああ言われては、仕方がない。いつもよりも少し早いけれど、寝ることにしよう。
トイレを済ませて、明日の用意を軽く済ませる。私はいつも通りベッドの中に入り、目を閉じる。眠気はすぐにやってきた。
意識が溶ける感覚。
意識の輪郭線が薄れていく感覚。
落ちてゆく意識。
いつも通り、私は眠りにつく。