• テキストサイズ

恋歌 《気象系BL》

第14章 For your happiness


「ごめん、雅紀…」

申し訳なくて俯いてしまった。

「どうして謝るの?」

「だって雅紀がクリスマスをそんな風に考えてると思ってなくて、俺雅紀の誕生日さえ祝ってあげられればいいと思ってたから…ほんとだったら2日分お祝いしなくちゃいけないのに」

「2日分って…和さんってほんと面白い考え方するよね?いいんだよ1日で…世間の人たちが幸せな時に俺も幸せなんだからそれで十分」

「でもさ…」

「ふふっ、そんなに気にするなら今日1日で俺のこと倍幸せにして?」

「倍?」

「そう、倍…」

どうやったら雅紀のこと『倍』幸せに出来る?雅紀を見上げそう聞こうとしたら雅紀の顔が近づいて来ていて…雅紀の唇が俺の唇を塞いだ。

「んっ」

雅紀は少し離れると唇が触れそうな距離で囁き掛ける。

「今のはクリスマスの分…次は誕生日の分ね…」

再び塞がれる唇…昼間我慢した熱が再燃し身体中を駆け巡る。外なのに…他に大勢の人がいるのはわかっているのに…止められなくて…俺は雅紀の首に腕を回した。

「はぁ…」

漸く離れた俺たち…それでもまだ足りなくて雅紀のことを見つめた。

「和さん帰ろ?これ以上はここでは無理だから…」

「…うん」

火照る身体を早く雅紀に委ねたい…

俺たちは家路を急いだ。
/ 760ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp