• テキストサイズ

恋歌 《気象系BL》

第14章 For your happiness


「じゃあ行こう」

雅紀が俺の手を握り歩き出した。

「どこ行くの?」

「食事の時間までそんなにあるわけじゃないから取り敢えずゲーセンで時間潰そ?」

「え、なんで?ゲーセンなんて行かなくていいよ、雅紀の好きなとこ行こう?」

「いいんだよ、和さん歩き疲れてるでしょ?少しゆっくり出来るとこ行こう」

「だからってゲーセンじゃなくても…」

「食事前にお茶するわけいかないでしょ?だったらゲーセンで遊ぼうよ」

「ほんとにそれでいいの?俺に合わせなくていいんだよ?」

「さっきも言ったけど和さんが楽しんでる姿見るのが楽しいの、だからいいんだよ」

「う~ん、わかった…」

ちょっと納得出来ない気もするけど雅紀がいいならいいか。

なんて思ってたけどゲーセンに来てしまえば俺の世界で…

「やったねっ!」

雅紀とアーケードゲームの対戦をすれば手加減ナシの勝率100%…

俺に負けても一切嫌な顔をせず、『さすが!和さんには勝てないや』なんて誉め続ける雅紀。

ふと我に返り自分がひとりで楽しんでることに気がついた。

「ごめん、雅紀…」

「なに、どうしたの?」
 
「これじゃ雅紀のお祝いにならないよ」

「なんで?」

「俺ばっか楽しんじゃってる…」

「そんなことないって、俺も楽しいよ?」

「でも…」

「じゃあさ、次あれやろ?」

そう言った雅紀の指が指したのは

「UFOキャッチャー?」

「そ、あれで俺の為に何かとって?」
/ 760ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp