第14章 For your happiness
男3人で化粧品を見るってどうなの?って思ってたけど、このふたりってほんとふたりの世界に入っちゃうというか、周りを気にしないのか『翔にはこの色似合いそう』なんて智が言えば『智さんがそう言うならこれにしようかな』なんて嬉しそうに翔ちゃんが答えてて、『俺お邪魔ですか?』って言いたくなるくらいのあまあま具合…はぁ~、俺も雅紀連れてくれば良かった…
「ニノ、決まったぞ」
「あ~、はいはいじゃあそれ買ったら家行きますか」
「はい、よろしくお願いします」
翔ちゃんの笑顔が純粋に可愛いから許すけどさ、他の奴らだったらほったらかしにして帰ってるよ。
「じゃあ、始めるよ?」
「おう、よろしく」
智がシャツを腕捲りしてやる気満々の様子…気合い入ってんなぁ。
職場でもなかなか見ないぞこんな智。
まぁ、愛しの翔ちゃんを綺麗にする為だもんね。
俺は自分の顔を使ってメイクの仕方を教えてく、流石に自分で言ってただけあって智のメイクは完璧だった。
「凄いよ智、綺麗に出来たじゃん」
「サンキュ、ニノの教え方が良かったからだよ」
「どういたしまして、外デート楽しんできてね」
「やっぱり二宮さんも外デートしてみたらどうですか?凄く可愛いですよ?」
「ん、確かにこれならバレなそうだな…ニノ体も小さいし、翔は『美人』って感じだけどニノは『可愛い』ってかんじだな」
「なんだよ、結局翔ちゃん自慢じゃん」
「まぁ、そう言うなよ…ほんとに可愛いとは思ってんだからさ」
「ふん、別にいいけど…智に誉められても嬉しくないし」
「そう思うなら相葉に見せてやれよ、あいつならめちゃめちゃ誉めてくれるぞ」
確かに雅紀なら誉めてくれそう…本気で考えてみようかな。