第1章 promise
そこそこ酒も進んだ頃に
「ちょっとトイレ」
ってニノが席を外した。
ニノの後ろ姿が見えなくなると相葉が
「和さんって可愛いですよね~」
「まぁ見た目はな?
性格はキツいだろ?」
「そんなことないですよ!
性格も可愛いです!」
相葉が凄い勢いで否定する。
「そぉかぁ~?」
「はい!
大野さん、和さんて恋人いるんですか?」
相葉が身を乗り出して聞いてきた。
「さぁ、聞いたことないけど…
そんなこと聞いてどうすんの?」
ジョッキに口をつけてビールを飲んだ。
「俺、アタックしちゃおうかな、なんて」
「ぶふぉっ!
は?なんて?」
思わず飲んでたビールを吐き出した。
隣に座ってた櫻井が慌てておしぼりでまわりを拭いてくれた。
「大丈夫ですか?大野さん」
「あ、ごめん」
俺もおしぼりで口元を拭く。
「マジで言ってんの?お前」
「はい、マジです」
「大野さん、すみません…雅紀本気です
こいつ、可愛ければ男女問わないんで…」
「あ、そうなんだ…」
「はい!大野さんはそういうの理解できない人ですか?」
相葉は躊躇いなく笑顔で聞いてくる。
「いや、そんなことないけど…
ただ初めて会ったから…」
「そうなんですね?
まぁ、みんな隠したがりますしね」
「相葉は知られるの平気なんだ…」
「平気ですよ?だって好きになっちゃったらどうしようもないですし
俺、気持ち隠すとか出来ないんで」
「それは分かる気がする」
相葉は感情豊かそうだもんな、隠し事出来なそう。
「大野さん、協力してくださいね?」
「俺?なんも出来ないよ」
「え~!そんなこと言わないでくださいよ~」
拗ねた顔をする相葉、素直なのはいいけど困った…
「…雅紀、大野さんに迷惑かけるなよ」
櫻井が助け船を出してしてくれた。
「え~、だって~翔ちゃん」
「だってじゃないよ
プライベートなことだろ?先輩に頼るな」
「わかったよ
すみません、大野さん…」
「いや、大丈夫
俺で協力できることがあれば協力するから」
そう言うと途端に笑顔になる相葉。
「ありがとうございます!」