第1章 promise
櫻井を飲みに誘ったら
「大野さんと飲みに行けるなんて嬉しいです」
なんて満面の笑みで答えやがる。
可愛すぎんだろ!
てか、そんな答え方してたら、絶対勘違いする奴が出現するぞ?どうすんだ?
今のご時世、男だって襲われる可能性あるんだからな?
はぁ~、後輩のこととはいえ、なんで俺がこんなことまで心配しなきゃいけないんだよ…
近場の居酒屋に行き、ビールと食べ物を数点たのんだ。
「それでは、飲みますか」
ニノの発声で、4人がジョッキを持ち、カチンと音を鳴らして合わさる。
「「乾杯!」」
「お疲れさまです」
相葉は一気にビールを流し込む。
「はぁ~、うっめ~!」
「相葉は酒強いの?」
「まあ、そこそこですね」
「櫻井は?」
「俺は雅紀程では」
「えっ?よく一緒に飲んだりするの?」
「えぇ、俺と雅紀付き合い長いんですよ
小中学校一緒なんで
就職試験会場で会った時は驚きましかけど」
「へぇ、そうなんだ…」
「なに、智、聞いてなかったの?」
「え?ニノは知ってたの?」
「うん、こいつ聞いてもないのに色々勝手に話すから」
と、相葉を指差した。
「勝手にって…酷い和さん」
相葉はしょんぼりした顔をするけど、本気ではなさそう。
それに『和さん』って
「ニノのこと和さんって呼んでんだ」
「はい!」
今度は嬉しそうに笑う…表情豊かな奴だな。
「もう、煩くて…
自分のことは雅紀って呼べっていうし、俺のことは和さんって呼ばせてくださいって
面倒臭いから勝手にしろって言ったんだよ」
ニノは苦笑いするけど、満更でもなさそう。
ニノは好き嫌いがハッキリしてるから心配してたけど、相葉は無事お気に入りに入れたようだ。