第1章 零、始まりは突然に。
「…あぅー…ま…まぅまぁ…」
母「きゃー!!美里ちゃんは天才ね!!もう喋れるの!?」
父「お、お前だけずるいぞ!?…美里っ!!『ぱ』『ぱ』だよ!!」
「ぱ…っぱ…?ぱー!!!!」
父「ああああ!!!!!!可愛いいいいい!!!!!うちの子天使の生まれ変わりじゃないのか!?」
いえ。腐女子の生まれ変わりです。
人間です。
…なんてこと、言えるはずもなく。
「うっきゃああああ!!!!!!!(訳:どうしてこうなったあああああ!!!!!!)」
―――――…私が、なぜか赤ちゃんになって一ヶ月。
まぁ、前の記憶あるんだから喋れるわな。
…『転生』という結論に至った。
…おかしいな…私死んでないハズなんだけどなー。
『転生』って死んで新しく生まれ変わることじゃないのか…?
…まだやり残したこといっぱいあったんだけど…
…
………
……………
母「…いけない!!晩ご飯!!」
父「ああっ!!もう母さん走ったら危ないぞ!!ゆっくりで大丈夫だからっ!!」
母「ご、ごめんなさい…」
父「…しょうがないさ…美里可愛いもんな。…時間すら忘れる…」
うっとりとこっちを見る『おとうさん』
何を言ってんだ親バカ夫婦。
おい『おかあさん』なに「そうね」とか、納得してんだよ。そうねじゃねーよ。おかしいことに気づけよ。
母「じゃあ、ちょっとまってて!!作ってくるわ!!」
またね。いいこでね。と私の頬にキスを落とした『おかあさん』
…え?『またね』?『いいこでね』?
―――…キッチンそこですよね!?
てんせいばしょとおやばかふうふ