第7章 急接近
『とても感動しました、副分隊長もこのような本を持っていたんですね』
気になるタイトルの本を手に取るとパラパラ、とめくってみる。
____うん、面白そう。
その本を近くの椅子に乗せて、上の段の本を吟味する。
『恋愛ものの本を持っていることが不思議だったかい?』
『なんか…………そのようなものに興味がなさそうなイメージでしたので…………』
上段にある本を手に取ろうとするも身長のせいで届かない。
『………恋愛に興味がない、と?』
いつのまにかエルヴィンさんは私のすぐ後ろにいて取れない本を取ってくれた。
『そんなイメージはあるかなぁーって。わ、ありがとうございます』
くるりと振り返って私がエルヴィンさんの方を向く。
バンッ_____
一瞬何が起きたかわからなかった。
私の目の前にはエルヴィンさんの顔、私の顔の横には大きな手が本箱についている。背中には本箱の感触。
『ふ、副分隊長…………?』