第7章 急接近
【この先若干の閲覧注意が入ります】
______________
『…………こういう時は名前で呼んでくれ』
『っ………あ、あの、』
『まったく…………君という人は。こんなにも俺は…………』
『………え?』
『そんな顔で見つめないでくれ、キスしたくなる………』
そう言うと鼻の先がくっつくまで顔を限界まで近づける。
全身がぶわっと熱くなる。顔もおそらく真っ赤になっている。
『…………同じ気持ちなら良いのに。』
唇が重なり合う。
いつもだったらすぐ離れてしまうのに
『………っん、』
唇が薄く開いたかと思うと生ぬるい感触のものが私の唇をこじあけて中に侵入してくる。
それが舌だと確信するまでそう長くはかからなかった。私の舌に触れたかと思うとそのまま舌を絡めてくる。
『っんぅ、』
私の両手を握り指を絡ませているので身動きは取れない。
私は必死にエルヴィンさんの熱に答えていた。
部屋の中にはキスならではの水音が響く。しばらくそのような激しいキスが続き、私は頭に酸素が回っていないのと同時に変な気分になっていた。
『っん……』
右手が離れたかと思うと私の腰にいやらしく手を回したことに気付く。彼のキスにより全身が性感帯のようになっており身体がピクンと跳ねてしまう。
ああ、もう、なにがなんだかわからない…
唇が離れるとお互いの間には銀色の糸が繋がっていた。