第7章 急接近
『えっ………きゅ、急に言われても………』
どんな話し方なんだろう…………
『えと、例えば………だぜ、とかじゃねぇか、とか………』
『なるほどな………』
すると、エルヴィンさんは私に近づいてきて……………
『俺は副分隊長だぜ』
『…………っふふ、』
あまりにも棒読みなこととあまりの似合わなさにふきだしてしまった。
『ふ、副分隊長、やっぱ、似合わな____』
いきなり視界が兵団服でいっぱいになる。背中に回された腕に近くにある顔で抱きしめられているということに気付かされた。
『あぁ…………やっと見れた………』
『ふ、副分隊長………あの………』
心臓が張り裂けそうなくらいバクバクしている。エルヴィンさんと触れているところ全てが熱い。
『久しぶりに見た気がする……ああ、本当によかった。』
私を解放してくれたはいいが、私の顔の赤さは引かない。
『ふふ、顔が赤い』
『あ、赤くないです、あ、あの、副分隊長……』
『なんだい?』
『あの…………いつもの話し方の方が……………やっぱりいいです。』
エルヴィンさんはふきだすと『だろうね、』と苦笑した。