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【刀剣乱舞】心はじじい

第2章 【心はじじい】 じじいとおかんと一匹狼(男主)


仕事を終わらせた私を待っていたのは、色鮮やかな俗に言うパフェだった。
なぜそんなものがあるのか。

先ほど昼食を食べた大広間で留守番組と内番から休憩しに来た刀が美味しそうに食べている。
伽羅坊もちゃっかり私の横に座って食べていた。

「主の分だよ。」

光坊のおいたパフェは他の皆よりも少しだけ果物が多く乗ったもの。
なぜ突然と言うのが顔に出ていたのか鶴さんが説明してくれた。

「驚いただろう?俺たちが食べちまった菓子の代わりを主にあげたいって伽羅坊が突然言い出してな。光坊と短刀達で作ったんだ。」

伽羅坊は主のお目付役とウィンクを飛ばしてくる。
余計なことを言うなと鶴さんに突っかかる伽羅坊の顔にはクリームが付いていてなんとも締まらない。
なんだかおかしくなってしまって着物の袖で口元を隠しながら盛大に笑った。

「はっはっ…そうか!伽羅坊が!それは驚きだ!」
「そうだろう!」

鶴さんもおかしくなったのか伽羅坊に突っかかられながらも笑う。
余計に真っ赤な子になった伽羅坊に手招きすると渋々やってくる。

「ありがとうな。大倶利伽羅。これは素晴らしい褒美だ。短刀達も鶴さんと光坊もな。」

満面の笑みで伽羅坊の頭を撫でると、無言でうつむいたが照れ隠しだ。

穏やかなおやつはおかんと一匹狼の優しい心だった。
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