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諸恋

第5章 魅惑の女性




わいわいと風丸たちが騒いでいるとそれが気にかかったらしいヒロトと緑川がやってきた。そして雑誌を見てふたりとも驚いたような反応を見せる。が、風丸や鬼道ほどのアクションは起こさなかった。ヒロトなどは普通に雑誌を手にとってみたり、ぺらぺらと中身をめくってみたりしている。

「え、誰が持ってきたの?これ」
「僕が雷門中サッカー部の部室で見つけたんだ。だから犯人捜し?」

吹雪が首を傾げながら言う。実のところあまり誰の持ち物であるかは興味はない。暇であったからただその辺にいる人間をからかいたいだけであった。染岡がいれば間違いなく一番に彼のもとに持っていったのだが、いないものは仕方がない。とりあえず他にはと考えるとやはりライバルである風丸がこういう雑誌を見てどういう反応をするかを見たかったというのも彼の元へ持ってきた一つの理由だ。

「これ結構レベル高い奴だね」
「え、ヒロトくん見たことあるの?こういうの」
「園の男子の中で意外と回ってくるんだよ、こういうの。だから見たことないとは言えないなあ」

ね、緑川とヒロトは雑誌をテーブルに置きつつ緑川に同意を求めた。緑川は俺に振るなよと言いたげだったが、何も言わずに頷く。テーブルに置かれた雑誌を吹雪は皆に見えるようにぺらりとページを一枚めくる。すると次は違うモデルが過激なランジェリーを身に着けた写真がページ一杯に現れた。

「ふうん、初めてみるけどこんな感じになってるんだね」
「あれ、吹雪くん。意外と興味ある?」

ぺらぺらと次々ページをめくる吹雪にヒロトが問いかける。吹雪は恥ずかしがりもせずにまるで手元にあるのがサッカー雑誌であるかのようにこともなげに言った。ページをめくるたびにモデルの身に着ける下着の面積が明らかに減っている。それでも彼はお構いなしだ。

「まあ、後学のためには必要かなって。ね、風丸くん」
「え、は、お、俺?」

未だに顔が赤い風丸に急に吹雪が話を振った。風丸はなぜ自分に話が振られたのかもわからないまま、吹雪を見る。吹雪はくすくすっと笑ってだって、と言葉を続けた。

「一番そういうことに近いのって、風丸くんだよ。勉強しておいた方がいいよ。今のうちに」

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