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諸恋

第4章 微細な変化




開幕したフットボールフロンティア・インターナショナル。迎えたオーストラリア戦にてイナズマジャパンは何とか勝利を収めた。この勝利でずっと疑惑が持たれていた久遠監督の采配が正しいことがこの試合で証明された。彼には色々考えがあったのだ。

まず選手たちを部屋に軟禁したというのはオーストラリアの選手たちの必殺タクティクス”ボックスロックディフェンス”の攻略法のヒントを与えるため、綱海が必殺技を編み出そうとしていることも気づいており彼の活躍するステージを作り上げた。

的確な指示、選手の能力の理解。チームは監督を優れた人間だと認めた。

呪われた監督、という言葉の真実も響木監督の口から語られた。十年前、桜咲木中の選手が決勝の対戦相手のチームと喧嘩をし、相手を怪我させてしまったのだという。対戦相手は当時三十年無敗だった帝国学園。客観的に見てみればきっとその事件の裏にも影山がいたのだろう。久遠監督は桜咲木中学の未来を守るために選手たちが起こした問題を自分が起こしたものとして決勝を棄権した。そしてそのことにより指導者資格は停止されていたのだ。イナズマジャパンの監督に響木が久遠を推したのは、その謹慎が解けたことと久遠監督がサッカーへの情熱を謹慎中も忘れることなく研究を続けていたからだと語った。

言葉少なくとも、久遠監督は日本代表監督として相応しいのだとオーストラリアとの一戦で証明された。

選手たちは次の二回戦の相手であるカタール代表、デザートライオンとの試合に向けて特訓を始めていた。カタール代表は疲れ知らずの体力と強靭な体力を持つ選手が集まるチームだという。一回戦と二回戦の日にちはさほど開かないため、もうすでに調整に入らねばならない時期だ。最近は日差しが強く、気温が高い。選手たちはきっと大変だろう。
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