第6章 男女の違い
ただ昨日のことが気になっていただけ、そう言葉を返そうとするのに間髪を入れずに不動が囁く。
「それはぁ?俺は花織チャンが俺を誘ってんのかと思ったぜぇ?」
違う、そう返答しようと思った花織の耳に不動がふーっと息を吹きかける。んん、と花織はそれで思わず吐息を漏らしてしまう。不動はそのまま耳元で低く色めいて囁く。
「風丸クンに相手にされなくて寂しいんじゃねえの?」
「……違う」
「違わねえだろ、あんなエッロい下着着けて」
不動の手がするすると降り、花織の胸に触れる。やわやわと手に余る大きさのそれを揉めば、従順に柔らかく形が変わる。
「触らないで……」
か細い声で花織が不動に懇願する。花織は大声を出して、あるいは不動を蹴り飛ばして逃げるという選択肢を取れないでいた。今は夜間でチームを巻き込んで騒動になるのは避けたかったし、不動はイナズマジャパンにとっては大事な選手であるから花織が何かして怪我でもされたらその責任はとれない。でもだとしたらこの状況をどうやって切り抜ければよいのだろう。
「エロい身体……。俺はてめえみたいな女は好みじゃねえが、据え膳食わぬは男の恥って言うしな」
そうこうしているうちに不動のもう一方の手が花織の内腿をすべる。びく、と花織は身を震わせて縮こまった。風丸にも触れられたことない場所へ手を伸ばされそうになって思わず不動の手を払った。だがそれがいけなかったのか、不動は器用に彼女の手をひとまとめにして拘束する。同じ学年なのに男女の差があるだけでこんなに力差があるものか。
「不動くん、いやっ」
このままでは、花織はぎゅうと固く目を瞑る。恐怖と、風丸以外の男に触れられているという思わず彼女の目には涙が滲んだ。何とか身をよじって助けを請う。
「助けて、一郎太くん……っ」