第3章 出会い。
島を立つ日が来た。
良くしてくれた島民たちに別れを云い、船に荷物を積み込む。
「なんか…長かったよなぁ」
「そうだね。僕もそう思うよ」
色々なことがあったように思う。
迷宮を攻略し、白龍が主に選ばれた。
迷宮出口で待ち伏せていたアル・サーメンに襲われ、師匠たちがそれを倒した。
会うことが出来ないはずの、聖獣にも出会えた。
「俺も、色々なことを学びました。皆さんに心より感謝します」
白龍が拳と手のひらを合わせて、感謝を告げる。
其れをアラジン、アリババ、モルジアナの三人は笑顔で受け止めた。
さあ、そろそろ出航だ。
四人が船へと乗り込もうと足を進める。
其の時、
「あ、あのっ…!」
後ろから彼らを呼ぶ声が聞こえた。
振り返ると其処には真っ白な少女。
長く伸びた髪も、肌も、身に着けている衣服も真っ白の。
外見からすると、齢はアリババたちとそう変わらないように思えた。
アラジンたちが不思議そうに見ると、彼女は意を決したように言葉を紡ぐ。
「わ、私も…、私も一緒に連れて行ってはくれませんか…?」
驚く四人。此れには見送りに来ていた人々も驚く。
「え、でも…」
「無理を云っているのは分かっています。どうか、お願いです…」
「なあ、アラジン。どうするんだ…?」
「僕は良いと思うけど。僕もおねえさんと旅がしたいな!」
「はあ?!正気かよ?」
声を上げるアリババに、アラジンは云う。
「だっておねえさん……、昨日の“聖獣”さんだもんね!」
アラジンが笑顔で云うと、彼女は可愛らしい笑みを浮かべ、嬉しそうに頷いた。