第1章 1滴
その後私はソファに下ろされ司は無言のまま私の手首を握っている
「……ご飯冷めちゃいますよ?」
『食事より今は#NAME#の事が大事です』
そう言うと司は傷を消毒し綺麗な包帯に巻き替えてくれる
「……」
『終わりましたよ』
巻き終わると一言そう言いながら私の頭を優しく撫でてくれる
私は司に頭を撫でられてると、とても安心するのだ
だからこの時間がとても好き
「ありがとう、ございます……」
司の巻き直してくれた包帯を見る
痛々しい傷を全部隠すようにいたわる様に巻かれている包帯を見て、゛早く治さないと司に嫌われてしまうかしら……゛なんて心の中で呟く
『どんなに#NAME#が自分を傷付けようと私は……貴方を、#NAME#を嫌いになったりも愛想を尽かしたりもしません』
私の気持ちを見透かした様に司は私に告げる
『やっと#NAME#を……私のモノに出来たんです
今更手放す訳ないでしょう、手放せる訳ないでしょう』
司はまるで何処にも行かせないと言わんばかりに私をぎゅうっと抱きしめる
『もう何処にも行かせません……ずっと私の側に……ずっとずっと…一緒です』
そう言いながら瞼や頬、耳等に順番に口付け
首に赤い華を咲かせていく
「ふっ…ぁ…」
その行為で先程までの熱が身体中を駆け巡り私はつい声を出してしまう
こうゆう行為は初めてではないが、それでもいつまで経ってもなれはしないし恥ずかしいものは恥ずかしいのだ
私は必死に声を我慢する
すると司はそれをさせないと言うかの様に首や耳、私の弱い所を攻めてくる
「んっ…司…それだめっ…」