第2章 私の日常
ーバタンッ
「あれ?あんな?どうしたん…て、うおっ」
「ラビ!かくまって!」
ラビの部屋に飛び込み、起きたばかりであろうラビの布団に潜り込む。
「一体何があったんさ?」
「シッ!静かに…鬼が…」
ーバンッ
ラビの部屋のドアが力強く開けられる。
その音に思わず体がビクッとなる。
(き、きた…。気配を消さなくちゃ…。)
カッカッと近付いてくる足音に心臓がバクバクと鳴る。
「ユ、ユウ?」
「ここに、あいつが来なかったか?」
今にも斬りかかってきそうな神田に、そういうことか、と納得するラビ。
まーた、あんながユウにちょっかい出したんさな。
「だ、誰も来てないさ」
「ほぅ…じゃあその布団の膨らみはなんだ」
「これは、別にあんなが入ってるとかじゃ…あっ」
慌てて自分の口を抑えるラビ。
しまった!と思ったがもう遅い。布団がガバッとめくられる。
「…あ。や、やぁ、神田、また会ったね。ハハッ」
ーカチャッ
神田が六幻に手を掛ける。
「テメェら二人とも覚悟しろよ」
「えっ、待って何でオレまで?」
「「ギャーーーッ」」
この日二人の悲鳴が教団中に響き渡ったそうだ。
「君たち…その頭…ぷっ…どうしたんだい?」
「神田がぶった」
「ユウってば酷いんさ、オレまで」
あの後、私とラビを殴った神田は満足したのかすぐに部屋から出ていた。そして今は任務のため指令室に来ていた。
「それはさておき、今日はAKUMA討伐の予定だったんだけど
どうやらイノセンスもあるかもしれないんだ」
「どういう事さ?」
コムイさんの説明によると、AKUMAの目撃情報の合った場所で
怪奇現象が起きているらしい。
それがAKUMAの仕業かイノセンスかは不明なため調べてきて欲しいとの事だ。
「くれぐれも気を付けて行ってくるんだよ」
「はーい。それじゃあ行ってきまーす」
「行ってくるさ」
「いってらっしゃい」
こうして私たち三人は現場へと向かった。