第2章 私の日常
「神田~!起きて、ほら」
「…チッ。勝手に入ってくんなっつってんだろ」
「今日一緒に任務でしょ?早く起きてよー」
「…無視かよ」
機嫌が悪そうに眉間に皺を寄せながらこちらを睨んでくる。
そんな神田の眉間にピトッと指を置きグリグリと皺を伸ばしてあげる。
「何してんだよ」
「眉間の皺伸ばしてる」
「…やめろ」
「えーっ!折角の美人さんなのにこんな顔じゃ勿体ないよ~」
ーープチンッ
何かが切れる音が聞こえたような気がした。
「テメェ、いい加減にしろっ。六幻ッ」
「キャーッ!神田が怒った~。こわーい」
六幻で斬りかかってくるのをひょいっとかわす。
「それじゃ、神田も起きたみたいだし、ラビ起こしてくるね~」
ばいばーいと神田に手を振りながら急いで部屋から逃げた。
今度はラビを起こすためにラビの部屋に向かっていると後ろから声を掛けられる。
「おはようあんな」
「リナリー!おはよーっ!」
私に声を掛けてきたのはリナリーだった。
「もう、また神田の部屋に行ったでしょ?」
「なんで分かったの?」
「だって、ほらアレ…」
アレと言いながらリナリーが指を刺す方向を見ると
鬼のような形相で追いかけてくる神田の姿があった。
「ひっ…、ご、ごめん。リナリーもう行くね」
「ふふっ、ほどほどにね」
急いでリナリーの元を後にする。