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大切な物【D.Gray-man】

第5章 マテールの遺跡




朝食を取るために食堂へと向かっていた。
歩いていると昨日入団したばかりのアレンの姿が見え、彼に駆け寄る。


「アレン、おはよー」


「おはようございます」


「アレンも今からご飯?」


「はい。あんなもですか?」


「うん。教団のご飯すごく美味しいよ」


「そうなんですかっ!楽しみだなぁ」



他愛もない話をしてるとあっというまに食堂に着いた。
しかし何やら食堂の雰囲気がおかしい。



「何だとコラァ!!もういっぺん言ってみやがれ!」


「おい、やめろバズ!」


「うるせーな」



騒がしい中心には探索部隊の人が数人と…神田がいた。



(はぁ…神田ってば、また何か気に障るようなこと言ったんじゃないの?)


思わずため息がでる。


神田の性格だ。誰かと衝突するのはここではよくある事だ。
この光景に慣れている私とは裏腹に隣にいるアレンは落ち着かない様子だった。



「メシ食ってる時に後ろでメソメソ死んだ奴らの追悼されちゃ
 味が不味くなんだよ」


「テメェ…それが殉職した同志に言うセリフか!」


(神田ってばもう少し言い方があるだろうに…)


「お前らエクソシストの下で命がけでサポートしてやってるのにッ」



ついに我慢の限界がきたのかバズが神田に殴りかかる。
しかし彼はそれを軽々と交わし逆にバズの首を締め上げる。


「うぐっ」


「サポートしてやってるだ?ちげーだろ。サポートしか出来ねェんだろ?
 死ぬのがイヤなら出てけよ。お前ひとり分の命いくらでも代わりはいる」


「ちょっと、神田っ!!!」



さすがにマズイと思った私は慌てて止めに入ろうとする。
しかし私より少し早く行動したのは隣にいた筈のアレンだった。


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