第4章 再会
鍛錬を終え食堂に向かっていた私は任務帰りの神田と鉢合わせになる。
「あっ、神田おかえり~!って、ちょっとっ」
「なんだ」
「なんだ、じゃないよ。その怪我…」
彼の体には体にはグルグルと包帯が巻かれていた。
思わず心配で彼に駆け寄る。
「大丈夫なの?痛む?」
「大した怪我じゃない」
「でもっ…」
任務で怪我は付き物だ。だからって、それに慣れることはない。
普段身近にいる人だからこそ余計に心配にもなるものだ。
その時だった。
「こいつアウトォォォォォッ!!!千年伯爵の仲間だー!」
館内に声が響き渡る。その声と共に神田は急いで門へと向かって行った。
私は状況を確認するためにコムイさんの元へと急いだ。
ーバタンッ
「どうしたのっ!?」
「あんなっ!この子なんだけど…」
リナリーが指さすモニターを見るとそこには先日会った白髪の少年が映っていた。
『僕は人間です!確かにチョット呪われてますけど立派な人間ですよ!』
『ギャアアアア触んなボケェ!』
『中身を見れば分かることだ』
既に駆けつけていた神田が白髪の少年と対峙していた。
今にも斬ってかかりそうな雰囲気だ。
「ちょっと私も行ってきます!」
怪我をしていた神田が心配だった。もし無理をしていたら大変だ。
それにあの少年が敵だとも思えない。
私が彼らの元へ着くころにちょうど門が開くところだった。
どうやらこちらの手違いだったらしい。
「神田っ!早く六幻しまって!その子が驚いてるでしょ」
「…チッ」
納得がいかないようだったが渋々と六幻を納め門の中へと入る。