• テキストサイズ

~愛ではなく、恋~【ハイキュー‼】

第6章 ~恋と恋の、あいだ~(松川 一静)




"コートの中では焦った方が負け"

『そりゃ、経験あるけど。
でも、それとこれとは違うだろー?』

『一緒、一緒!』

『…そもそもこの場合、どーなったら勝ちだ?』

『仕掛けてるまっつんからしたら、
まぁ、思い通りにモノゴトが動けば、
…ってことじゃない?
彼女とキレイに別れて、
綾さんとしっぽりくっつくこと。』

『なんか、俺、ヤなヤツみたいだな…』

『まだそんなこと言ってんの?
キレイごといってちゃダメだって。
だーいじょぶ。
このまま待ってれば、必ずまっつん、
彼女にフラれるから!』

『…フラれるのは、勝ち?』

『そうそう、ほら、
試合に負けて勝負に勝つ、的な?』

『…及川がいつもフラれてんのは、
そういうことなのか…』

『そうだよー!
だってフツーにしてたら
俺みたいな完璧なスターが
フラれるわけないじゃんっ!
女の子を傷つけないように、という
スターならではの、我が身を削った
優しさの結果の積み重ねなんだよ!』

説得力があるようなないような、
そんな名(迷?!)セリフを言ったところで
授業5分前の予鈴がなる。

『とにかく焦らず待つ!じゃーねっ!』

去っていく及川の背中を見ながら、
つい、ため息をついてしまう。

『そんな、うまくいくもんかな…』

待っててなんとかなるものなら、
そりゃ、待つけど。



"一緒の塾に通いたい"とまで言ってた
彼女の想い。

"もう、家にも店にも来るな"と言った
綾ちゃんの想い。



どっちも、
それぞれの立場と気持ちで
考え抜いた上での言葉のはずで、

それが、
待ってるだけでなんとかなる、なんて
そんな都合のいい展開につながるか?

及川の"都合の良すぎる"言葉を
簡単に信じる気にはなれなかったけど。


/ 733ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp