• テキストサイズ

~愛ではなく、恋~【ハイキュー‼】

第6章 ~恋と恋の、あいだ~(松川 一静)




…授業中も、休み時間も、ずっと、
及川の言葉が頭の中から離れなくて、

そして、
昼休みが、来る。

彼女と一緒に
昼飯を食べて過ごす、昼休み。

…なんか、用事、入らねぇかなぁ。

後輩に相談を持ちかけられる、とか
先生に呼び出されて叱られる、とか
なんでもいいから、

とにかく、とりあえず今日だけ、
彼女に会わずに済む展開に
ならないだろうか…

と思ったけど、

残念ながら、
後輩は手のかからないヤツばっかりだし、

残念ながら俺も
先生に呼び出される程、
素行も成績も悪くなく。

…大丈夫だよな。
及川の言うことなんて、
いつも気軽にスルーしてるじゃねぇか。
(バレー以外。)

そうだよ、そもそも
"彼女"が"邪魔"なんてこと、ねぇし。


自分にそう言い聞かせながら、
弁当をぶら下げて、
いつもの待ち合わせ場所へ向かった。

『センパイっ!』

呼び掛けてくる声は、
いつもと変わらず明るく元気、



…では、なく。



思わず立ち止まってしまう。

『センパイっ!』

『んー?』

『大丈夫?』

『何が?』

『もしかして、私のせい?』

『…だから、何がだよ?』

『やっぱり…怒ってる?』

普通通りでいてほしいのに、
勝手に心配して勝手に気を使われて、
しかも、俺は今、
怒ってるように見えているらしい。



なんだろーな、この、

心のはしっこあたりがギザギザする感じ。


『だから、何の話だよ?』

『…友達から聞いた。今朝、
センパイと及川先輩がケンカしてたって。』

ギクッ。

『あんなん、ケンカのうちに入んねぇよ。
なんでお前が気にすんの?』

…まさか、その友達、
あの"邪魔"っていう言葉、
聞いてないよな?!

恐る恐る、の感じで、探りを入れる。

『…だって、』

『なんだよ?』

『私が及川先輩にこっそり相談したから
怒ってケンカしたんじゃないか、って…』

あぁ、そうか。
昨日、及川が綾ちゃんの家に来たのは
俺を疑って尾行しようとした彼女を
及川が機転を利かせて彼女の代わりに
俺をつけてきたからだった。

…アリバイ作りまで一緒にしてくれたのに
今朝はあんな風に逆ギレしてしまって、
いくらあぁいうキャラとはいえ(笑)
申し訳ないこと、したな…

いやいや、それは置いといて。
ともかく、目の前の彼女、だ。


/ 733ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp