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~愛ではなく、恋~【ハイキュー‼】

第6章 ~恋と恋の、あいだ~(松川 一静)




『…で?綾さんとは、もう、シたの?』

とんでもなく立ち入った質問だけど、
この手の質問、及川が相手だと
それほど違和感がないのはなぜだ?

『先週、酔った綾ちゃんを送ってきて、
その時、ちょっと、その、勢いってか…』

『…一緒に住んでてキスだけって、
まっつん、むしろよくガマンしたじゃん。』

『だよな?!』

…あれ、俺、褒められた?
さすが及川、着眼点が性少年(笑)

『どーだった?すげー、よかった?』

『…んー。興奮しまくりだったけど、』

『けど?』

…俺達、なんの話してるんだ?
結局、高校生男子にとっちゃ、
そこしか関係ないってことだろーか?

『…けど、なんか、なんだろな、
なんていうか…んー、
なんて言ったらいいのかわかんねぇけど、
"切ない"って、
こういう時に使う言葉なのかな?』

及川のことだから、きっと笑うと思った。
でも、笑わなかった。

『セックスしたのに、切ない…
うーん、それ、どーいうこと?』

『綾ちゃんいわく、
"好きとか恋とかじゃなくて欲"だって。
綾ちゃんが飢えてたから、
俺は一方的に襲われたと思え、って。
…俺は、悪くない、って。

そんなん、どー思う?
だって、そもそも迫ったの、俺だし。
俺だって、すっげー、気持ちよかったのに。
…綾ちゃんはさ、相手が男なら、
俺じゃなくても、よかったのかな?』

ちょっとの沈黙の後、
及川は、全く違うことを口にした。

『先週、まっつんが来たときさぁ、
花、飾ってあった?』

『花?どこに?』

『さっき、飯食った机の上。』

『あったっけ?』

『今日は、あった。先週は?』

…先週…思い出してみる。

オムライスを、食べたとき。
卵の黄色とケチャップの赤が
すごく、眩しく感じた。

帰りぎわ、
玄関から綾ちゃん越しに見た部屋。
シンプルな、飾り気のない部屋だった。

『なかった。うん、なかったな。』

『今日は、あったんだよ、
ちっちゃな黄色い花がね。
飯、食うときに皿が多くなって、
先に綾さんがのけたけど。』

『…それ、関係あるか?』

『コップに、挿してあった。
俺たちに水を出してくれたのと
同じデザインのコップでさ、』

『…よく見てんなぁ。』

『セッターだからね(笑)』



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