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~愛ではなく、恋~【ハイキュー‼】

第6章 ~恋と恋の、あいだ~(松川 一静)




『百歩譲ってそうだったとしても、
お前にカンケーねぇだろ。』

『俺にはね。
ま、食べ頃熟女とのランデブー、
ちょっと羨ましい気もするけど。』

綾ちゃんの後ろ姿をチラリと見る及川の目線に
腹が立つ。

『汚ねぇ目で見んな!
…で、結局、何しに来たんだよ?』

『今日、掃除の時間に、
俺んとこに、まっつんの彼女が来てさ。』



『最近、まっつんがおかしい、って。』

『は?ちゃんと、相手してっぞ?』

『それが違和感なんだってさ。
急に、すごく優しくなったし、
それも、先週、
怪しい男に会って以来だ、って。』

『優しくして、何が悪いんだよ?』

『わざとらしい、んじゃない?
なんか、秘密があるのかな、とか
浮気してんじゃないかな、とか
悪いヤツとつきあってんじゃないかって
疑う、というか、心配、というか。』

『…なんでそれをお前に相談すんだよ。』

『それはほら、
岩ちゃん、顔、怖いし、
まっきー、一見、チャラそうだし。
女の子の相談相手っていったら、
そりゃ、キャプテンが窓口に…』

窓口、って(笑)
つい、笑ってしまう。
及川って、こういうヤツだ。
結構、面倒くさいキャラなのに、
やっぱりどことなく、憎めない。

『で、お前、何て言ったんだ?』

『まっつん、彼女に、
今日は会えないって言ったんだろ?
先週も水曜日に怪しかったから、
きっと今日もそうに違いない、
尾行したいからついてきてほしい、
って言うからさ。

俺は、ほら、ピン、とくるじゃん。
だから、
"ここは俺に任せな、女の子は危ない"
って、彼女は連れてこなかったんだよ。
ね、俺の判断、賢明だったわけだ。

まさか、
母親くらい年の離れた女性がライバルって、
女子高生にとっては複雑だと思うよー。』

『ライバルって、そんな…』

『違う?』

『綾ちゃんは、そんなんじゃねーから!』

チラリと台所の方を見ると、
ちょうどこっちを向いて
ハンバーグを盛り付ける綾ちゃん。

『3人分、出来ちゃったから、
ね、及川君も、食べてって!
いいよね、いっちゃん。』

『…うん。』

『わぁ、ラッキー!
ありがとうございまーす。』

…こうして
1週間待ち望んだ晩飯は、

会いたかった綾ちゃんと、
会うはずなかった及川と3人で
食べることになった。

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