第6章 ~恋と恋の、あいだ~(松川 一静)
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『え?友達探してるの?
その友達って、もしかしてバレー部?』
『はい、松川って言うんですけど…』
『松川?松川 一静?』
『そうです!
まっつんのこと、知ってるんですか?
え?なんで?
まっつん、俺ほど有名じゃないのに?』
『(笑)多分、うちに来れば会えるはず。』
『行っていいんですか?』
『だって、"松川君"に用事があるんでしょ?』
『わぁ、助かる!
おば…じゃなくて、おねぇさん、かな?
とにかく、ありがとうございます!
ええと…俺、及川です。及川 徹。』
『知ってる、有名人だもんね(笑)
あたし、森島です。
でも、ま、おばさん、で構わないけど(笑)』
『違う違う、余裕で"お姉さん"!』
『(笑)』
『ね、森島さん、お礼に部屋まで、
その荷物、俺に運ばせて下さいよ!
いやぁ、ここで森島さんに会えて
ホント、よかった。女神だ、女神!』
『及川君って、
聞きしに勝る、世渡り上手な高校生ね!』
『いやいや、マジで!
まっつんは年上キラーって知ってるけど、
こーんな大人のレディまで狙うとは。
まっつん、羨ましすぎます。』
『…及川君、ホストみたい(笑)』
『あ、やっぱり?
それ、よく言われるんですよ~(大笑)』
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そうやって
笑いながら階段を上がってきたところで
さっきの
玄関前の流れになったということらしい。
『ね、だから、及川君とは
まだ、知り合って五分くらいなの。』
…いきさつは、わかった。
でも、肝心なことが、わからない。
『で?
お前は何で、俺を追いかけてきたんだ?
用なら、学校でも電話でも話せるだろ?』
『ふがーっ!!』
『…あ、わりぃ。』
及川の首を絞めてた腕を弛める。
『もう、まっつん、手加減して、手加減!
岩ちゃんでももうちょっと緩いよっ?!』
『わりぃな、
ちょっと本気でムカついたから。』
『まっつん、
優しそうな顔して、案外、野蛮!
綾さん、気をつけて下さいよ、
まっつん、こう見えて、結構、
マニアックなプレイを好む若い狼で…』
あわててもう1度、
及川の首筋に腕をまわす。
『おい、また絞められたいのか?』