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~愛ではなく、恋~【ハイキュー‼】

第6章 ~恋と恋の、あいだ~(松川 一静)




『キス、して。』

そう言ったけど、
綾ちゃんは、まだ、
腕のなかでうつむいたまま。

『綾ちゃん、こっち向いて。』

身動きしないまま、
結構な間が過ぎる。
でも、何も言わずに待った。

俺でもわかる。
ここでキスしたら、
明らかに、"その先"に進んでしまうこと。

だから、
たかがキスでも覚悟がいる、ということ。

たっぷりの時間をかけて、
それぞれの心の中で
自分に
"その先"に向かう気持ちがあるのかを
確かめる。

俺は、ある。

母親の存在も、
彼女の存在も、
今の俺の気持ちを止めることはできない。

綾ちゃんは、どうだ?

…カサッ。
シャツとおでこが擦れあう音がして
綾ちゃんが、顔をあげた。

ぶつかった視線は、
同じ温度…温かさを越えて、熱いくらい…
だとわかったから、

ためらうことなく
首を傾けながら、近づいた。

そっと触れた、唇。
そのほんの一瞬で
全身に、興奮が走る。

…ゾクゾクが、たまらねぇ。

この前、
綾ちゃんがいなくなる前の夜、
キッチンで濃厚なキスをした時とは
全然、違う。

あの時は、キスしたことそのものが
予定外で、驚きだった。

でも、今は、違う。
このキスは、
"この先の始まり"へのキス。

…セックスのための、キス。

セックス、という言葉が思い浮かんだ途端、
身体中の筋肉が、反応した。

両腕が、縄のように
綾ちゃんに絡み付く。

両手が、綾ちゃんの背中を
掴むように何度も掻き抱き、

唇は、綾ちゃんを確かめるように
何度も何度も吸い付き、

舌は、何かを探すように
綾ちゃんの口の中を動き回りながら
いやらしい音を生み出しているし、

心臓は、試合の終盤と同じくらい
早く、強く音をたてていて、

そして、
股間の筋肉は、
もう既に、最強のボルテージで
隠しきれない存在を主張している。

多分、俺、今、
ケモノみたいになってる。
すごく、がっついてる。

だけど、そんな行儀悪い俺にも
余裕をもって応えてくれる綾ちゃん。

…何をしても、受け止めてくれる。
頑張らなくても、カッコつけなくても、
綾ちゃんとのセックスは
きっと、お互い、キモチいい。

考えただけで、
息が止まりそうだ…

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