• テキストサイズ

~愛ではなく、恋~【ハイキュー‼】

第6章 ~恋と恋の、あいだ~(松川 一静)




『何か、飲む?』

言われて気づいた。
俺、超、喉、渇いてる。
だって、辛麺食べて、
リゾットにして汁まで全部飲んで、
さらにそのあと、ここを探して
結構、歩いたり走ったりした。

『…水、飲みたい。』

『水?』

すぐに、
氷を入れた水が目の前に置かれて、
俺はイッキに飲み干す。

『…ぁぁっ、生き返った!』

そんな俺を見ていた綾ちゃんは

『すぐに戻るから、ちょっと待ってて。』

…と、店を出て行った。

音楽も何もかかっていない店内は
緊張するほどシーンとしてて、
じっとしていると、息苦しい。

椅子をクルリとまわして、
店の中ををじっくり見てみる。

多分、もともと
ラウンジか何かだったんだろうな、
と思わせるような、
クラシックでブラウンな空間。

ほとんどが、一人席か二人席、
あとは今、俺がいるカウンター。
…15人も入れば一杯になりそうだ。

壁に、雑誌と本が並ぶ本棚。

そして、カウンターの中に、
何種類かのコーヒーマシンと
豆が並んでいて。

"カフェ"というような明るさじゃない。
"喫茶店"というほど庶民的でもない。

…どんな人のために、
どんな思いで、この店を開いたのかな…

そんなことを考えていたら、

『お待たせ。』

綾ちゃんが、戻ってきた。

『うちのメニューには、
あいにくコーラはないからね。
下の自販機で買ってきた。』

手に、コーラの缶を持ってる。
カウンターに入って、
細長いグラスにそのコーラを注ぎ、
ストローを添えて。

『はい。』

『…ありがとう。』

『コーヒー牛乳じゃ、
喉の渇きは癒えないもんね。
…そもそもうちじゃ、
そんなお子ちゃまなものは
出さないけど(笑)』

アハハ、と笑う綾ちゃん。

この店にいる姿も、
大人っぽいメイクも、
仕事をするところも、
初めて見るから、なんだかちょっと
遠い人、みたいな気がしてしまうけど、

話す言葉や笑い方は
うちにいた時の綾ちゃんと
全然、変わらないし、
出てきたのが、
飲み慣れたコーラってこともあって、

…緊張が解けてホッとしたら、

俺も、モーレツに、
言いたいことを思い出してきた。

あれも、聞きたい。
これも、聞きたい。
あれも言いたいし、
これも言いたい。

『あのさ、』

何から、話したらいい?

/ 733ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp