第6章 ~恋と恋の、あいだ~(松川 一静)
夜、一応、彼女にLINEしてみた。
"あの後、大丈夫だったか?"
"うん。熱のあるお兄ちゃんを
連れて帰ってきてて、そっちで
バタバタ手一杯で助かった。"
"よかった。体は?まだ痛い?"
"平気。むしろセンパイこそ、
私、間違えて叩いちゃったり、
ベランダから追い出したりして…
ごめんなさい。"
"こっちこそ心配いらねーから。じゃあな"
そんなやりとりをしていたら、
及川からのLINEが届く。
"まっつん、無事、貫通完了?"
"まぁ…"
"(*’ω’ノノ゙☆ 処女、満喫した?"
"貫通した瞬間に
親が帰ってきて、窓から逃げた。
満喫どころか、あやうく犯罪者。"
すぐに、
ゲラゲラ笑ってるスタンプが届く。
"じゃ、腰は大丈夫だね!"
"1往復しかしてねぇし。
一滴も出てねぇし。"
ソッコーで、
爆笑スタンプが三連発で届き、
さらにコメントも続く。
"そんな不発弾抱えてちゃ、
モンモンして眠れないんじゃん!"
"確かに、ここんとこ不発続き。"
"そんな時こそ、
昨日あげた特選DVD見てよ!
処女と寝た直後に
自分でヌいちゃうなんて、
まっつん、ホント、エロいっ❇️"
"ほっとけ(笑)"
及川との意味のない軽いやりとりで
少し、心が軽くなる。
…そうだな、
身も心も、
なんとなくスッキリしないこの感じ、
たまにはAVでも見たら
気分転換になるかも。
そう思い、昨日、及川からもらった
DVDを見ることにした。
"少女も熟女も女は女"
そのタイトルの通り、
制服処女をラブホでじっくり攻めるのと
和服熟女を畳の上でねっとり攻めるのと
2パターン、入ってた。
…なんか、
今の俺にはなかなかリアルなチョイスで、
うまくいかないことだらけの現実への
欲求不満を託すにはピッタリすぎる。
偶然とはいえ、
及川のセンスと嗅覚(笑)に感心しながら、
自分で慰めた。
あぁ、
何も気にせずに射精するのって、
気持ちいぃ…
正直言って、俺、
処女より自慰の方がいいかも。
そんなことを思う俺は、
ロクデナシ、だろうか?
誰もいない家で、
遠慮なくAV見ながら
そんなことを思う夜。
俺、
ゆがんでねぇか?
…誰か、大丈夫、って言ってくれ。
"いっちゃんは、
ちゃんと愛されてるから大丈夫"って、
言ってくれ。
