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~愛ではなく、恋~【ハイキュー‼】

第6章 ~恋と恋の、あいだ~(松川 一静)




『お弁当、明日からは、
また私が作るから心配しないで。
お米二合洗って、タイマーかけておいてね。』

…聞くなら、今だろ?

『そういや、綾ちゃんは?』

『あら、一静も聞いてなかったの?
私も、夕方、店に出てくる時に
入れ違いで帰ってきた綾に
聞いたばっかりでね。
急にいなくなるなんて寂しいけど、
私と一静は今までに戻るだけだし、
綾なら大丈夫よ、応援しましょ。
じゃ、お米洗うの、忘れないでね。』

…プツッ、と切れた。

なんだ?
何にもわからない。

…いや、1つだけわかった。

綾ちゃんは
いなくなった、ということ。

綾ちゃんは、いなくなった。
綾ちゃんは、いなくなった。

急に。

なんで?
キスしたから?

それとも、
綾ちゃんは、ほんとはもう
一緒に暮らしたい男がいた?

…もしそうなら、
綾ちゃんこそ、ヒドイ。
あのキス、俺の気持ちをもてあそんだ?


どっちにしても、後悔しかない。


ゆうべ、もっと食い下がればよかった。
もっとちゃんと、捕まえればよかった。
いいや、その前から、もっと話して、
ちゃんと連絡先とか交換して。
今日だって、外でブラブラしてないで
いつも通りに帰ってれば会えたかもしれない。

もしかして、
俺に会わないで消えるために
彼女と外飯して来いなんて言ったのか?


昨日から、そのつもりだったのか?


…たった2ヶ月くらい一緒にいただけなのに、
そこにいるのが当たり前の人が急にいなくなると
後悔ばかりが思い浮かぶ、ということを
初めて、実感した。


どうしようもないけど。


母さんが電話で言ってた通り、
"二人の生活に戻るだけ"のこと。

あ、米…
電話で伝言されたのを思い出す。

シャカシャカシャカ。
久しぶりに自分で米、洗った。

リビングの静けさと広さがいたたまれなくて、
さっさと自分の部屋に籠る。

鞄をあけたら、DVDが出てきた。
及川からもらったやつ。
なんだっけ…
"少女も熟女も女は女"的な。

…こんなAVもらった日に
彼女との初セックスに失敗し、
綾ちゃんがいなくなるなんて。
皮肉にも程がある。

久しぶりに一人の夜なのに
せっかくのAVも見る気になれず、
俺はさっさと布団に入った。

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