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欠落した子

第4章 4




__ずっと待っていた

幼い時からずっと

たとえそれがいいなりだったとしても

貴方に惚れたことは事実だから…

だから私はずっと待っていた

出会った時に飽きられてしまわないようにと自分に出来ることを沢山増やした。

貴方に飽きられないように武術、料理、お裁縫…習い事は全部こなしてみせた


なのに




なのに、なんで






私の何がいけなかったのかな











振られるなんて思ってもなかった…








ねぇ晋助様…

私晋助様が大好きです


この思いが重かったんですか?

重いのはダメでしたか?


でもそう


あの人はひょろひょろしていてその場所に留まることなんてないもの

そりゃ捨てられて当然よね



ごめんなさい。銀さん


ごめんなさい…

ごめんなさい…











「………………っ…」

パチッと目を覚ます

銀さんの匂いがしない


タバコの匂いが鼻につく


「…ん?起きたのか?」

声のするほうをみれば

「…ひ、土方副局長さん!?」

思わず起き上がる

「…なっなんで…」

そして今までの事をいきなり頭が思いだし涙が止まらなくなる

「…っふ……ひっく………」

「泣くのか驚くのかどっちかしろよな…ったく」

そしてグイッと身体が引っ張られ土方副局長さんの腕の中に入る


あったかい…


「………………」

ぎゅっと隊服を掴んで自分を落ち着かせる


「…………………落ち着いたか?少しは…」

「…えと…」

「何があったのか俺は知らねぇけどよ無理すんのも程々にな
せっかく良い顔立ちしてんだァ勿体ねーよ」

「…ありがとうございます…」

「さすがモテる男は言うことが違いやすねェ土方さん?」

「うるせー総悟!!」

「え、沖田隊長さんまで!?」

そういえばなんでそんな人たちがいるんだろ…

「…土方さんは知りやせんが俺ァ旦那に用事があって来やした」

「そうだったんですね。それはすみません…銀さんは?」

「ごみ捨てに行きやしたよ…」

「…そうですかすみません…」
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