第6章 お世話戦争~秀吉~
「小梅、これ全部洗濯しておいて。」
「小梅、ご飯の準備を手伝って。」
・・・といった感じに小梅と安土城の女中たちの関係は友好的なものになっていった。
そんなある日、小梅は天守にいる信長に南蛮から送られてきた贈り物を運んでいた時であった。
「こーら。女の子がそんな重いもん持ったら危ないだろ。」
と声をかけてきたのは秀吉であった。
(いや、謙信様に毎日刀向けられているとそれほど、力つくから付くから大丈夫なんだけど・・・)
と小梅が断る前に勝手に秀吉は荷物を取り上げる。
「秀吉様!大丈夫ですので!!!」
「いいや、お前みたいな小さな体の子供が持ったら危ない。」
と言って秀吉は天守に向かう。小梅もその後を追う。
(なによ!私身長は小さいけど、こう見えて二十三歳なんだから!!)
と小梅はプンスカ怒っていた。