第5章 貴様の声は〜信長〜
信長が日和を抱きしめた後、再び雪が降り始めた。
その雪はしんしんと静かに静かに信長たちの体の上に乗り、そして溶けていく。
信長は、日和の体をこれ以上冷やさないようにして抱きしめていた。
(日和・・・。)
信長は、そっと日和の青くなった唇に口付けをした。
(お願いだ、目を覚ましてくれ・・・)
「日和・・・」
信長がそう呟いた時
「の・・・のぶ、なが・・・さま?」
信長はその声が自分の耳に入ると日和を見た。
日和の体は信長がさっきから温めていたので温かくなっていた。
信長は、嬉しさでいっぱいになった。
「日和・・・!!!」
「わあ・・・!」
信長は、力強く日和を抱きしめる。