第1章 かげろうでいず〜家康〜
家康と日和は、安土城下全て見渡せるぐらいの崖のところに来ていた。
「綺麗………」
と日和は、息を飲んだ。そんな様子を隣で見る家康は、日和の方が綺麗だ、と思った。
「家康、ほら!安土城が見えるよ!!」
「危ないから、あんまり動かないでよ。」
と言いながら、日和を抱く。
「い、家康/////!!!」
(日和真っ赤……可愛い……)
家康は、チュッと音を鳴らして日和のおでこにキスを落とした。
「もう!!////」
日和はもっと照れる。
「日和、真っ赤だよ。」
「家康のせいでしょ!!/////」
「ふーん?」
と家康は、不敵の笑みを見せる。
すると、日和はグッと背を伸ばして家康の唇に日和の唇を合わせる。
「………っ!?/////」
「家康も真っ赤だね////!」
と日和はドヤっと笑う。
(可愛い……なんだ、この可愛い生き物は!!////)
と家康は、心の中で声を上げる。
家康は、観念して日和の腰を離して
「あんまり、崖の方には行かないでよ。」
と言った。日和は、はーい!、と言って笑った。
日は、南の空に上がっていた。
(もう昼時かな?)
家康は、日和を探す。