第3章 人形卍ばーすと〜謙信〜
とその時
「やあ!!」
『織田の舞』からの攻撃が先行であった。
(ほう、太刀筋は良いな。……だが。)
謙信は、『織田の舞』の刀を弾き飛ばす。
「くっ!!」
「太刀筋は良いが、推しが弱いっ!!」
謙信は『織田の舞』の首元に刀を当てる。
「素っ気なかったな。」
と謙信がそう言うと『織田の舞』はニヤリと嗤う。
「………ぐっ!?」
謙信は、お腹の方で鋭い痛みを感じた。
謙信は、ゆっくりとお腹の方を見る。
そこには、自分の血であろう。赤い液が謙信の着物を汚していた。
謙信は、ドタッとしゃがみ込む。
「私が、刀だけを持っていると思いましたか?」
と謙信は『織田の舞』を見上げる。
『織田の舞』の小さな手の中には、短刀より小さな剣があった。
「私がなぜ『織田の舞』と言うことを教えてあげましょう。」