第3章 人形卍ばーすと〜謙信〜
織田との戦は、刻々と近づいていた。
そんなある日。
佐助から、手紙が来た。
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織田は、三万の兵を集めていました。
あと小梅は、うまく織田の安土城に入って女中をしているらしいです。
小梅の話だと、織田の中に有能な家臣がいるようです。豊臣や明智、徳川、伊達、石田より身分は低い者ですが、剣の太刀筋は腕前らしいです。
その家臣の風名は『織田の舞』と言う者でした。
以上。
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(『織田の舞』か。今回の戦で当たってみるか。)
と謙信は不敵の笑みを見せる。
(戦がますます楽しみになってきたな。)
そして、やって来た。戦の日が。