第2章 嘘つき者は小娘に恋をした〜光秀〜
「覚悟っ!!」
光秀は、大名を捕まえた。
城にいた女中や家臣は怯えて城から離れていった。
光秀は、城の中を歩いて一つ一つに襖を開けてここの城の大名の娘……姫を探していた。
スッ
光秀は、やっと姫を見つけた。
「……なぜ、貴様が……っ!!」
姫は、光秀を見ると目を見開ける。
「柳波さん……!!」
部屋にいたのは着飾る紅音であった。
「紅音……、貴様ここの姫だったのか?」
と光秀は信じたくない事を聞く。
(横に振ってくれ…)
しかし、紅音は光秀が思っている事を反対して
首を縦に振った。
「はい、私は……ここの大名の娘です。」
と答えた。光秀は、涙をこらえた。
紅音は、光秀の表情を見た。
そして、光秀の頰に手を置く。
「柳波さん…、最期に連れていってもらいたいところがあるんですが、いいですか?」
と言う。
「ああ。」
紅音と光秀は、あの湖のある野原に来ていた。