第2章 嘘つき者は小娘に恋をした〜光秀〜
光秀は、馬に乗って紅音がいる隣村に向かう……のではなく森に向かった。
「柳波さん!?」
紅音は、初めてあったあの茂み近くにいた。
「紅音、久しいな。」
「ええ、本当に。」
とふふふと小さく笑う紅音。
やはり、光秀は心を焦がれた。
「紅音。」
「はい。なんですか?」
と光秀は紅音を呼ぶ。
「少し連れて行きたいところがある。」
と言って紅音を馬に乗せる。
「きゃ!」
光秀は、紅音が振り落とされないように紅音の腰に自分の腕を巻きつけた。
「柳波さん……っ////」
「じっとしないと、振り落とされるぞ。」
と笑う、光秀。
そして、光秀は馬を走らせる。
「わあー!!素敵な場所ですね!」
光秀は、紅音を湖のある野原に連れて来ていた。
「俺のおすすめの場所だ。」
と光秀は、野原の上に座る。紅音は、光秀の隣に座った。
「柳波さん、ありがとうございます。こんなところを教えていただき。」
と紅音は嬉しそうであった。
(可愛いな……)
光秀は、ふいにそう思った。
しかし、光秀のこの幸せの時間は壊れていくのであった。