第16章 見えない鎖~三成~
そして、私が倒れてから三日後のある日、
天気いいな・・・
私は一人安土の端にある小店にいた。
「純恋ちゃん、今日は一人なんだね。」
と小店のおばちゃんがお団子とお茶を持ってきた。
「いつもありがとうございます。」
「いいのよ~。もうすぐで、家康様の婚姻式があるものね~」
とおばちゃんは、にっこり微笑んで言った。
『婚姻式』。もう兄上は、『恋仲』からそこまで行っちゃったか・・・。
ーモウヒトリボッチダ
私は、青い青い空を見ながらお団子を一つ食べた。
夜
~
『こんなことなら、死ねばよかった。あのときに・・・。』
子供の私が持っているものは、短剣であった。
「ま・・・・」
~
「・・・!」
私は、汗で体中がぬれていた。
「けっほけっほ。」
急にせきが出てくる。
私は台所に向かった。
水を呑むため?
違う。
じゃあ、何か食べるの?
違う・・・・
私は死にたいんだ。