第13章 わっちの心は雨〜家康〜
「ああああ!」
「バカ、バカ。」
「いや!……そこは……ああああ!」
恋人ごっこの夜に
鳴り響くわっちの声。
悲しくらいに感じた。
ああ、本当に
今日の天気は、
わっちの心や。
朝
「紅音、一緒に安土に行こう。」
と、竹千代様が言う。
「ダメです……。わっちは、此処の弟子たちを置いて行くことはできませぬ。」
と言う。
「じゃあ、その子たちも買えば来てくれるんだね?」
何言っとるんですか?
「店主、この女の弟子たち……10人買う。」
「へ、へい!わ、わかりやんした!!」
店主は、真っ青になってわっちの弟子たちを連れてきた。
まあ、当たり前だろう。わっちの弟子たちは全員此処の店の土台みたいなもんやからな。