第10章 汚染にかかった私〜光秀〜
「うん。ありがとう。」
私は、このやにお礼を言う。
そんな光景を見ていた影に私は全く気づかず台所に向かった。
夕餉の準備中
同じ女中の人に言われた。
「露鬼、何様のつもり?このや様に何好意を抱いてるのよ。」
このやが、男装して言うことは日和姫様と私しかいなかった。
付け加えて、武将の信長様と光秀様とこのやの鍛錬の共の政宗様は知っていると思う。
さて、これを指す意味とはなんだと思う?
そう。
このやが女であること知られてはいけない。
このやは、小さい頃の記憶が残っていないらしく、今男装していると言う意味が多分過去にあると彼女は言った。
だが、覚えがない。
女中たちの質問責めにさほど怖かったのだろう。
「………何も知りません。」
私は静かな声で伝えた。
「嘘つきなさい!あなたがこのや様に頭とか腰とか触られちゃってるとこ見たんだよ!!」
「あなた、ふざけてるの!!」
女中が四人ほど加入して来た。
クルシイヨ……
と、その時
「どうした?」
「「「「光秀様!?」」」」
台所の戸を開けたのは光秀様であった。
「何やら騒いでたから、来てみたが……何をしていたのだ?」
光秀様の声がいつもより低い気がした。