第9章 まにまに
日和が失踪してから二日目、安土の城下は賑わっていた。
「紅音さん、外で何をしているのですか?」
日和は、このやの友人の紅音に聞く。
「日和さん、外ではお祭りをしているらしいですよ。」
「お祭りですか。」
日和は、驚いて外を見ようとしたがやめた。
「もうしばらく休みます。」
「そうですか。」
日和が消えた後紅音はしばらくお祭りを見ていた。
そのお祭りの規模は、安土の兵たちが踊って大きな押しグルマの上には、安土の女中がどんちゃん騒ぎで踊っていた。
「(きっと、このお祭りは日和姫様のために開いてるのね。)」
紅音は、ふと笑い窓を閉めた。