第9章 まにまに
「そうか……すまぬことをした……。」
信長は、刀をしまう。
「そこまで追い詰めていたのか?」
秀吉はブツブツと独り言を言っている。
「……日和。」
政宗は、グッと拳を床に叩く。
「……(俺の天邪鬼のせいで)」
家康は、自分の性格を恨んだ。
光秀と三成にいったては、普段見せないぐらいの落ち込みようになっていた。
「それで、日和は、今どこに?」
秀吉がこのやに聞いてきた。
「日和姫様は、私の友人の家にいますので大丈夫です。」
このやは、先ほどの言葉遣いすみませんでした、と謝った。
「いや。お前らが言ってくれないと気づかなかった。」
政宗が言う。
「信長様、迎えに行きますか?」
家康は上座に座る信長に聞く。
「いや、無駄だろう。ならば、自分から出てきてもらうために……。」
信長は、ある提案をした。