第9章 まにまに
朝餉が終わると、日和は部屋で着物を作っていた。
「イタッ!」
針が日和の指に刺さる。
そしてそこから、赤い血が出てきた。
(痛いな)
日和はペロッと血をなめる。とその時、襖が開いた。
「日和……って、どしたんだ、その指!?」
そういって入ってきたのは、秀吉であった。
「日和は女の子なんだから、傷跡なんて残しちゃダメだぞ!」
秀吉は、家康を呼んでくると言って部屋から出る。
部屋に残された日和は、下を向いた。
「(もう、妹扱いもやめてよ……
信長様は、面白い女とか言うけど本当は、つまらない女だと思ってるかもしれない。
秀吉さんは、もう成人した私を子供扱いしてくる。
光秀さんは、いっつも私のことを馬鹿にする。
家康さんなんて、私を受け入れていない。
政宗は、無理やりキスとかして来るから少し怖かった。
三成くんが、まだマシかな?)」
と、日和が考えてるうちに家康を連れた秀吉が帰ってきた。