第1章 先輩。1
ガタンゴトン ガタンゴトン
中学3年生最後の夏休み。真夏の電車の中は非常に暑い。もちろん人も多いからさぞ暑い。もうすぐ高校生になる私達は夏休みは毎日学校で学習会がある。
「あっつ」
赤「暑い禁止」
私の隣に立っている赤葦京治は私の幼馴染みで小中ずっと一緒だった。
「京治は梟谷ー?」
赤「まぁ。春歌もだろ?」
「まぁ、うん。別に行きたいところとかないし、京治もいるし梟谷でいいよ」
赤「夢のないやつだな」
「うるさーい」
小さい頃からずっと一緒にいた私達は離れることはなかった。今回もそうだろう。と京治と一緒にいることが当たり前だと思っていた私は梟谷に行くことにした。
「暑いねー」
赤「だから暑い禁止」
「はーい」
多分今回も一緒だろうと
そう、思っていた。