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こんにちは、世界。【A3!】

第1章 0と1が創り出すシナリオ



今日もベッドの上から動かずに昨日届いた格闘ゲームをやり込む。
キラキラさんと出会ってから数日が経った。
あんなイケメンと出会ったとしても私の世界は変わらず0と1にまみれていた。
しかし出会ってから変わったことが一つある。
キラキラさんが歩いていた道の先。あれは


「(ビロードウェイ…)」


あの場所で私は、良くも悪くも大きな傷跡を残した。残して消えた。逃げた。もうあの場所には立たない。私の世界はここにある。ここだけだ。最早あの場所には私の幻影しか映らないのだ。

過去の栄光にすがれるほど私は強くない。

キラキラさんは、ビロードウェイにある劇団の人なんだろうか。何をやっているんだろう。キャスト?スタッフ?あの華やかなオーラ、前者かもしれない。でも衣装メイクとかやりそうな雰囲気もあった。でもメモリーカードってことは舞台演劇のカメラマンなのかもしれない。もしくは劇団の情宣担当で…


0と1だけが渦巻く世界に、一つ新たな色が小さく芽吹いていた。

余計なことを考えると勝てなくなる。それはどのアクションゲームも同じこと。しかし考え出したら止まらない。あまり気は乗らなかったけど、少し外の空気を吸うのもいいかもしれない。

「(…どうして)」

どうして外に出ようなんて思ったんだろう。珍しく考え事をしているからだろうか。いつもは目の前の敵を倒すことしか考えていないから。何も考えなければ怖くないから。ゲームをしていれば何も怖くないから。

ただちょっとほんの少しの自分への否定と可能性を探すだけ。

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